いまどきは手ぶらで歩いていても、天空から音楽が降ってくるよう。
ワイアレス、コードレスでさまざまな電気製品を楽しむのは当たり前になっていますね。
それでも、なにかにつけ配線をしなくちゃならないことはあります。
これが面倒くさいんだ!
家庭でもTVにDVDにゲームにパソコンにモデムに・・・。
聞く耳は自前の1セットしかないつぅのに、音源だけは何種類にもなりますからね〜。
それをうまいことキレイにまとめ、パッパと操作できるようにするのもまた楽しい作業であります。
それはプロの現場においても同じ。
よそから機材を借りたり、他のチームと入り乱れての作業となると、自分が使える端子がいろんな形になっていることがあるんです。
つまり(たとえば)ヘッドフォンの先にも、赤白にわかれたピンジャックの先にも、ほぼ同じ情報がきているんですが、この形が合わないから繋げないということがえてして起こると。
だいたいの規格は決まっているんですが、それでも古いホールなどに行くと
たまに「え?うわっ」みたいなモノが出てくることがあります。
で、そういう事態に備えて最低限のこういう「変換コネクタ」があると便利なんです。
ふふふ、「ピン-キャノン」の変換なんて珍しいでしょ?
やっとこさ同じ形どうしで繋いでも、音が出ないこともあります。
そんなときは「2番ホットですか?3番ホットですか?」なんて会話をしなくてはなりません。
コーヒーの注文じゃないのよ。
たいてい3本ある端子(ホット・コールド・シールド)のうち、どれがホット?っていうことです。
そうそう、映画なんかで爆弾の起爆解除にコードを切ったりしますね〜、(たぶん)あれみたいなもので、間違えてしまうとハイ失敗っていうかんじ。ええ、爆弾解除なんて全然知りませんが。
そして、どーにもならない場合は、コネクタを外してはんだ付けをします。
(どこだったか、タジミの変換なんて出てきたことがありましたっけ。。)
私が現地でハンダ付けまでしたのは、何回もないのですが、それでも「え〜女がハンダ付けなんてしてる」「できるのか」って見物人ができてましたね。
でもはんだ付けにはチョコレートのテンパリングにちょっと近いものがあって面白いんですよ。
イモハンは許されないのだ〜。
実はこれらの特殊変換コネクタ、そのほとんどは私が買ったものではありません。
代々先輩諸氏から受け継がれた?年季モノばかり。
今まで使ったことのないもの、使い方の不明なものもあったりします。
実際はなかなか使う機会がないとはいえ、新たに買うにはそれなりの値段だろうし、なんとなく捨てずにずっととっておいてあったんです。
そして先日、ちょっと荷物の整理をしていて、出てきたのはそれはそれはすごい姿でした。
つまりガムテープの剥がし残りだの、古いビニテがべっちゃりの真っ黒け。。。
うーこれは可哀相だ。。
もちろん洗剤でザブザブ洗うってわけにはいきません。
そこで取り出しましたのが、テープはがし剤にアルコール。
そしてメタルポリッシュ(自転車用ですが)
みな家庭用の掃除用品であります。
ひとつひとつ、はがし剤をつけて、ゆるんだらヘラで剥がして、
黒く錆びているのを磨きなおして、接点やらもアルコールできれいにして。
ヒマをみつつ数日かかってしまいました。
もう〜ほんっとにロゴも読めないドロドロだったんですが、
新品同様の輝きが戻ってすごくうれしい。
こんな古い規格のコネクタなど、これから使われる機会はほぼ皆無とはよくわかっているけれど。
それでもキレイにしてあれば、誰かがどこかで使ってくれるかもしれないし。
自分が買ったもので、まだ家で使いそうなステレオピンの変換くらいは手元に残して
これらは、もっと現場バリバリな会社組織の方に引き取られていきました。
出番があるといいような、悪いような。ですけどね。
錆びていても磨けば光る、しかし使い途は・・・たぶんないのだな。。。