
今年は暖かいとはいえ、さすがに北国では朝晩にはストーブをつけるようになりました。
乾燥するせいかお茶を飲む回数も増えますね。。
ここ数年、しばらくうまく手が使えない期間があったせいか、不安定な湯飲みよりマグカップをよく使うようになってしまいました。
とくにパソコン前ではどっしりしている方が安心だし。。。ということで、紅茶・コーヒーでも緑茶でもマグが出てまいります。ほほほ。
いくつかある中で1番容量があるのがこれ。
食器の好みってピークを過ぎちゃうと我ながら「なんでじゃろ?」って思うんですけど、ときとして妙に追求したくなったりしませんか。
ある時期はこのSpodeスポードのBlueItalianという柄にはまっておりました。
なにかにハマるととことん追っかけてみたくなる性格なんでしょう。ある年、英国中部にあるスポード窯まで出かけたことがあります。
このストークオントレントという土地周辺にはウエッジウッド等多くの有名メーカーが集まっていて、食器好きとしてはかなり興奮する地帯ですよ。

見学も終えておみやげ・・・。
とはいえこのシリーズって日本でも入手しやすいし、大きいもの&高価なものは金欠旅行者としてはちょっと躊躇ってしまいました。う〜む。
そこでファクトリーショップへ行って、選んだのは直径10センチほどの小皿。
いわゆる「難あり商品」です。
日本円だと数百円ってところでした。
難ありって、さてどこでしょう?
表側はじ〜っと眺めてもさっぱりわかりません。(というかそういうのを山積みの中から探しだしましたから)
・・・たぶんそれは裏側のせいね。
食器の裏にはたいていメーカーブランドロゴ等のバックスタンプが捺してあります。
印字はこのようにはっきりくっきりでなくてはいけません。
しかし、右の皿はその位置がとんでもないっすね。
左のほうはスタンプはセンターですが、捺したあとに擦れちゃったんでしょう、こすれて脇にも汚れがついてます。
(洗っても落ちないです)
裏側のスタンプなんて使うぶんには誰も気にしないのに〜。
でも、それを許せないのが職人ってことでしょう。
ちなみにこのバックスタンプは年代によって刻々代替わりしていくもので、古い食器を調べる手がかりになります。
食器の世界は奥が深いですね。。。
ちなみにこの小皿達は、クッキーやチョコのお茶菓子を載せて私を楽しませてくれています。
(醤油皿にはさすがに合わない。。。)

心がなにかギスギスしてきたとき、私はよくデパートの食器売り場に出かけていました。
そして高級な作家ものの食器だとか道具類を、ゆっくり眺めて過ごします。
もちろんパッと買うことなんでできないけど、でもそうしているうちに、良いものというか、作った人のなにかが感じられるようで心が安らかになってくるんです。
まっとうな労働に対して、まっとうな価値の与えられた世界。
それはとても素直な世界だと感じます。
今はそれこそ100円でいくらでも食器は揃えられますよね。機能としては全く同じ。
家でも無印の食器など大活躍していて、それはとても便利で、有り難いことなんだけど。
でも
そういうものだけじゃ、なにかが足らない。
これら市場ではB級品なお皿だけど、私にとっては旅の思い出の特別な品になりました。