人の集まるイベントの仕事をしていると、思いがけない役目をおおせつかることもあります。
とくに企業系イベントになると、リクエストがご無体なものもありまして。
さらにこれが外資系企業だとスケジュールも「いきなりですか?!」な内容も起こります。
「○月X日に△00人規模の会場をおさえて」
って、そんな、1ヶ月前に言われてましても〜!!なんてこともアリ。
多忙なVIPの来日はえてして突然決まります。日本の担当者に愚痴をいってもしかたないのですわ。
とにかく、その「○月X日に△00人集まれる場所」っていうのを片っ端から探すことになります。
そういうデータは今ならネット上で、ある程度は検索することができますが、
こうなる以前は「ホールマップ」だとか「ホテルリスト」みたいな出版物が頼りでした。
ダーーッと並んだリストをみて、うまく条件があう場所をみつけたとしても、作業はこれから。
実際スケジュール的に空いているかどうか、それは電話して確かめなくてはなりません。
便利で・キレイで・使いやすい場所・・・そんなのは予約開始とともに埋まっちゃいますがな。
たいがいムリです。
死ぬほど同じ口上で電話をくりかえし、やった!スケジュールOK!
・・・なのに使用目的が合わないからと、申し込み却下されるということもあります。
ようやく1つみつけたとしても、そこにリストが続くかぎり、手を止めてはならないのも定め。
(リストが50音順なら、YとかWのところに意外と良い物件が残ってたりします)
こうしていくつか候補を並べてみると、ギリギリ条件でつかまえた場所というは
希望よりも少し小さかったり遠かったり古かったり高額だったり・・・。たいてい一長一短です。
でもこの先は、顧客サマ企業イメージも関わってくることですので
最終決定には末端リサーチ役(私)は、関知しないで済むのがアリガタイことでもあります。
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でも時期によってはほんとに
「どこもない!」ってこともあります。
コンサートに限らず、なんちゃら総会だの学会だの、世の中ではいろんなイベントがたくさんあるんですねー(棒読み)
これは大変だ、と某「イベントのプロ」と称する方に手伝ってもらうことに。
しかし、そのプロさんが持ってきたのは
くだんの「ホールリスト」なのだった。
同じソースかよ!
案の定「○月X日に空いている会場は、どこにも全く存在しません」ですって。
・・・・・。
あの〜「できません、ありません」って
そこで尻をまくっちゃうのはプロとはいわんでしょ。
理想の希望通りの会場はないとしても
たとえば(料金高いし天井も低いが)
ホテルの宴会場を借りるとか
いっそ野外でテントを設営しちゃうとか
どこかで客船を借り切ってしまうのだって、イベントとしてはアリなわけです。
(で、「船でイベント、目先が変わっていいじゃ〜ないですか〜!」と洗脳するのがプロよ)
企業イベントの強みは「金ならある」なんですから。
このときは本当にキャンセルすらまったく出ないような状態でした。苦戦じゃ。
むう、これは本社のVIPに日程から調整しなおしてもらうしかないか・・・なんてアキラメムードすら漂うある日、気分転換にめくっていた雑誌に、ある企業の広告がでておりました。
なんと。最新AV機器を導入した(巨大スクリーンとか)ホールのある自社ビルができたとか。。
ほうほうほう、ダメもとで電話してみましたよ。
なにせできたばかりなので「リスト本」には載ってないし
いずれ他企業にも貸し出したいとも考えているが、まだ実績もありませんのだという。
当然、お目当ての日を含めてスケジュールはガラ空き。うほほほほ
ちょっと最寄り駅から遠かったのが難点なのと、まったく知名度のないホール名なのが憂慮されましたが、都内は都内だ、ノープロブレムね。
なに、本社の人はどこも知りませんし。。
何かを求めていても叶わないと「できません、ありません」で、全てを諦めてしまいがち。
でも、ちょっと気分をかえて、見方もかえてみると
今まで座っていたものよりずっと良い椅子が、すぐ横にあることに気がついたりもしますね。
深呼吸してみよう〜